Simulinkでタイマをつくる(Part1)
Simulinkでタイマを実現するときの実装と、シミュレーション結果をまとめます。ここで実装したタイマは、指定時間経過後に1を出力し続けます。一定時間経過するごとに1を出力するタイマは、Simulinkでタイマをつくる(Part2) - highitoh’s blogを参照ください。
通常タイマ
リセットタイマ
Delayブロックのオプション:「外部リセット」→「レベル保持」
イネーブルタイマ
ファシリテーションスキルの種類
私自身、エンジニアとしての役割だけでなく、関係者とのヒアリングなどを通じて効果的な施策を考え出したり、条件を交渉したりする役割がこれから求められると感じることが多くなってきました。みんなで高い成果を生み出すにはどうしたらいいか・・・そこから、関係者をうまく惹き込みチームとして最大限の成果を生み出すため、ファシリテーションスキルを上げたいと考えるようになりました。 そもそも、ファシリテーションスキルと一口に言っても、具体的にどのようなスキルが求められるのでしょうか。日本ファシリテーション協会によると、ファシリテーションに求められる能力として、下の4つを挙げています。Webで見つかるファシリテーションセミナーのアジェンダを見ても、これら4つのスキルを柱に話を進めるところも多いようです。
https://www.faj.or.jp/facilitation/
さらに具体的なイメージを思い描くため、それぞれのスキルに対して、関連する単語を割り当ててみました。主観的な割り振りですが、イメージが付きやすくなったかと感じます。ファシリテーションスキルについて、現状の振り返りと今後の習得の方向性を考えるのに役立つかもしれません。
- 場のデザインのスキル
- 目的、論点の整理、参加者の関係性、前提知識、討議時間、進行、雰囲気作り、そもそも論/具体論、チームビルディング
- 対人関係のスキル
- コミュニケーション、傾聴、質問、共感、応答、観察、勇気づけ
- 構造化のスキル
- 思考、論理、構造化、図解、情報整理、質問力、MECE、ロジックツリー、マトリクス、匠メソッド
- 合意形成のスキル
- 結論、アクションプラン、コンフリクトマネジメント、納得感
ファシリテーションするときの心構え
先日、ファシリテーションのセミナーに参加しました。その中でファシリテーションを行う上での心構えについて心に残ったものがあったので、備忘録の意味もこめて紹介します。
もちろん、ファシリテーションに絶対はないと思うので、その場その場で柔軟に対応するのが必要だと思いますが、初学者の私にとってどれも参考になりました。
- ファシリテーションは、段取り七分で仕事が三分
- ワークの進め方を議論したりする準備や、関係構築する時間が重要
- 一見まとまったように見えるワークショップは簡単に作れる
- 他人事の感じで話が進むため
- ただ、実際には譲れないものがあるはず。他人事でなく意見をぶつけ合わせたときに価値が出る
- ファシリテーションする上で、頭の中のものを書き出して可視化するのが一番大事
- このとき、当事者意識を持たせるため、付箋などに自分で書き出してもらうようにする
- ビジネスのファシリテーションでは投票は使わない
- 平社員と経営者などの立場の違いや、議題に対する情熱のかけ具合の違いがあるため
- ビジネスに関して言えば、ファシリテーターは完全に中立の立場でない
- 自分である程度意見を持っておいて、「本当にこれでいいのか?」など問いを投げかけることも必要
- 偉い人は皆の認識があっていると思いがちだが、実際にはバラバラのことが多い
Simulinkのモデリングパターン
Simulinkでモデルを作る時に、自分が作ったモデルがうまく書けているか悩むときがよくあります。その時に、モデリングのパターンやガイドラインがあると、モデリングの指針になり最終的なモデルの品質も高まるのではないかと思い、どのような情報が公開されているのかを調べてみました。
http://jmaab.mathworks.jp/free/ctrl2018/index.html
JMAABのモデリングガイドラインには、主にモデリングのスタイルに関する内容が書かれています。一方で、モデルアーキテクチャに関する説明が9章に書かれています。モデルアーキテクチャを6つのレイヤに分類し、全体のモデルを構成する方法が考察されています。
また、11章にモデリングノウハウの記載があります。これは、アーキテクチャレベルではなく、一つ一つのモデルを作る時のブロックの使い方を書いているイメージです。例えば、SwitchブロックとIf Action Subsystemの使い分けなどが書かれています。
英語では、MABが出している版があります。内容は、JMAABのガイドラインとほぼ同内容です。
https://www.mathworks.com/solutions/mab-guidelines.html
■Simulink による ISO 26262 アプリケーション開発のための11のベストプラクティス
https://jp.mathworks.com/campaigns/offers/iso-26262-functional-safety-best-practices.html
Mathworksが公開しているホワイトペーパーです。タイトルにISO 26262と入っていますが、自動車以外のドメインについても応用できそうな内容に感じます。モデルアーキテクチャと信号の定義、コード生成の設定について11のベストプラクティスが紹介されています。例えば、単一の機能をまとめるのにモデル参照を使う、機能を連結するレイヤでアルゴリズム演算を記述しない、といった内容が書かれています。一方、細かいモデルの記法に関しては書かれていません。
同様のホワイトペーパーとして、AUTOSARに関連したものもあります。こちらは、どちらかと言うとプロセス寄りの内容となっているようです。
https://jp.mathworks.com/campaigns/offers/deploy-autosar-using-simulink.html
論文では以下の2つがありました。こちらは参考まで。
■Structuring Simulink Models for Verification and Reuse
モデルの種類を4種類に分類して、それらを場面に応じて繋ぎ方を変えて検証することにより、効率高く検証できるモデルアーキテクチャの構築を提案する論文です。
■Supporting Modularity in Simulink Models
知識ゼロから事業計画を考えなければならなくなったときに参考にした本
最近、会社で中期的(3年程度)な事業活動について提案してくださいという指示があり、計画書を作成する機会がありました。それまで、本格的に事業目線で計画を考える経験がなかったので、知識ゼロから事業計画の立て方について学ぶ必要がありました。その時に購入して参考にした本を紹介します。総じて、どの本もとても参考になりました。
・ストーリーとしての競争戦略(おすすめ度:★★★★★)
518ページ(kindle版)の大作。著者自身が冒頭に書いているとおり、説明が少し長い面もありますが、書いている内容はとても濃密で、どの箇所を読んでも学びがありました。「思わず人に伝えたくなる話。これが優れたストーリー」という言葉は、特に心に残りました。
ストーリーとしての競争戦略 Hitotsubashi Business Review Books
・成功する事業計画書のつくり方(おすすめ度:★★★★★)
事業計画というものが全くイメージできず手にとった本です。計画を作成する流れとポイントをよく理解することができました。初心者が読んでわかりやすかったです。
プロ直伝! 成功する事業計画書のつくり方 (マンガでわかる! ビジネスの教科書シリーズ)
・戦略の創造学(おすすめ度:★★★★)
事業戦略のアイデア着想に関する参考書が欲しくなり、「デザイン思考」をキーワードに探して見つかった本。計画を考えるうえでドラッカーやデザイン思考の使いどころについて俯瞰的に説明されていて、位置づけを整理できたかと思います。ドラッカーのマネジメントやデザイン思考など個別のトピックに関しては深く書かれていません。
戦略の創造学―ドラッカーで気づき デザイン思考で創造し ポーターで戦略を実行する
・「売る」から「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義(おすすめ度:★★★★)
こちらもアイデア着想への興味から手にとった本です。タイトルのとおり、「売れる」商品を作るためにブランドをどうつくるかについて書かれています。著者の仕事に関しても書かれており、読み物としても面白いです。個人的には、「世の中をあっと驚かせてはいけない」という言葉が心に残りました。
「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義
・最高の結果を出すKPIマネジメント(おすすめ度:★★★★)
KPIで書籍検索して真っ先に出てきた本。KPIの基礎中の基礎の内容で、初めてKPIに触れる方にはおすすめです。
・考える技術・書く技術(おすすめ度:★★★★★)
事業戦略とは直接は関係しませんが、計画を考えるうえでロジックの立て方を勉強するために読みました。内容は非常に勉強になりますが、意識して使うには頭をフル回転する必要があるため、日々の業務で実践するにはなかなか大変そうです。
イチャモンマップ
結果を出したい人は哲学を学びなさい ビジネスが180°変わる「問題解決」の授業
- 作者:小川 仁志
- 発売日: 2021/02/27
- メディア: 単行本
名前の通りこの本は哲学に関する本なのですが、それとは別にビジネスへの応用として使えそうな情報がありました。
それはイチャモンマップというものです。これはあるテーマや文章を紙に書いて、一つ一つイチャモンを書き足して突っ込んでいくことによって、その内容を洗練させていく、というものです。今仕事で企画を考えているのですが、その論理的なつながりを検証するのに自分自身でツッコミを入れてアイデアを洗練させていくことができそうで、取り入れてみたいと思います。
↓イチャモンマップが書かれている記事ふりかえりの本
ファシリテーションをうまくできるようになりたい。そう上司に相談したときにおすすめされた本です。読んでみたところ、まずふりかえりのシチュエーションが具体的で、漫画で説明もされたりしていて読みやすいと感じました。理論よりも実践寄りの内容で、アドバイスも具体的に書かれており、著者の経験に基づいてふりかえりのコツや難しさについて、正直に書かれていると感じました。
個人的に心に残ったのが、ファシリテーションの心構えに関するところで、「もし、あなたがファシリテーターをすることになったら、まずは気負わないでください。」と冒頭に書かれていたこと。そして、「ファシリテーターを初めて行うとき、きっとたくさん不安があることでしょう。まずは、その不安をチームに開示しましょう。」と続けられていたことです。
仕事で一度勉強会でファシリテーターをする機会があったのですが、その時は自分がうまく場をリードしなければと気負ってしまい、プレッシャーで少し苦しい思いをしたことがあります。自分ひとりで全てをするのではなく、周りに少し委ねて、そして不安な思いがあることも開示してもよい。そのことを知れて、再びチャレンジすることに勇気をもらえたかなと思いました。